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夏の本制作 [課題―創作文]

通常クラスでは、夏休みに本を作ることにしています。
毎年、時間が足りない!と言う人がいるので、今年は少し早めに取り組むことにしました。

特にこちらからテーマを提示することはしないのですが
今年は話を生むきっかけに・・・と思い、
「お話の中に登場させる何かちょっと古いもの」を家から持ってきてもらうことにしました。

どんなものでもいいのです。
ちびた鉛筆、持ち手の壊れたかばん、少し色のあせた髪留め。
「自分の宝物」だとその思い出にひっぱられて自由に話が作れないかもしれないので
ごく普通の、でも話がなにか動き出しそうなものを探してみて、と伝えました。

目や手で確認できる現物がそこにあれば、描写もしやすいもの。
リアルな描写が物語の中にあれば、話がより“生きます”。

さて、今年はみんな、どんな物語を紡いでくれるでしょうか?
一読者として、楽しみでならないのです。



夏期講座へのお申込み、ありがとうございます。
初級・混合コースは埋まりましたが
中級・上級クラスに若干の空きがあります。

「表現」に意識して取り組むことができるのは、小学校高学年から。
また、意見を述べる力・多角的にものを見る力が重要視されるようになるのも、この時期からです。

小学校高学年・中学生だからこそ、
「書く」作業を通じてものを考え、自分を見つめる時間を持つことが大切だと、私は思っています。

皆様のご参加を心よりお待ちしております。 


夏期講座の日程はコチラから・・・ことばの泉 作文教室


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モノクロ写真から [課題―創作文]

2月からほとんどのクラスで「形を整えて書く作文」に取り組んでいたので、今週は少し気楽に、お話を作りました。

中学生は、写真を見てお話を作る課題。
写真はモノクロ写真を選びました。路地裏、商店街、坂道。どこかでみかけたような、町の一角を捉えた写真です。

中学生には、勝手に空想を働かせてもらうよりも、少し制約をつけて考えてもらったほうが面白くなります。
まずは、写真をよく観察しました。

空の色はどんな色だろうか。
他にどんな色が見えそうか。
風は吹いているか。どちらからどちらへ? 強く、弱く? それはどんなことからわかるか。
においはするか。どこからにおうか。
音は? どんな音が? どこから? 見えないけれど、この先を車が通っていると思うか。

季節はいつ頃だろう。時刻は? 夕方?
写真に写っている人は、何歳くらいに見える? なぜ?
服装からわかることは? 裕福そう?
体つきからわかることは? スポーツをしていそう? それとも苦手?
この人は今、緊張してる? リラックス? なぜわかる?

写真の中の人が何を考えているか、という空想を働かせる前に、できるかぎり事実に近いであろうことを読み取り、拾い出して行きます。

川幅から海への距離を。
水面の近さから、乗っている船の大きさを。
見える橋の数から、町の規模を。
看板や塀の古さから、近隣に住む人びとの年齢と家族構成を。
遠くに見える木々から、道の先にあるものを。

写真が伝えている情報を読み取った上で、ようやく「その人」が考えていることに手を伸ばします。
読み取った情報を基盤にして、その人がどこへ向かうのか、何を考えているのかを想像します。得た情報を無視して空想するのではなく、こういう町の、こういう人だから・・・と考えていきます。人が持つ背景を意識して想像すると、リアルな何かが浮かび上がってきます。

リアルさを増すために、話のどこかに、写真の風景を描写する箇所を入れてほしいと伝えました。
今そこで、自分が呼吸しているつもりで、聞こえてくる音や、地面の硬さや、どこかの台所から漂ってくる肉じゃがの匂いを入れてみてほしいと求めました。


写真が物語ることを読み取るうちに、ストーリーが動き始めるのを感じたようです。
授業1コマで終わるつもりだったのですが、「これはどうしても書き切りたい」という人が何人かいて、続きに取り組むことになりました。

「書き切りたい」という言葉が嬉しいですね。描いた世界を形にしたい、という欲求です。
友人に「続きが読みたい」と言われ、はっとしたもののすぐに笑って応じていた男子がいました。
彼らはもうすぐ教室から卒業です。
二人の、この通じ合う姿を忘れないでおこう、と思った一瞬でした。

 

*授業で使わせていただいたので、その写真集の紹介を・・・。

お散歩写真のススメ (エイ文庫) (〓文庫)

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  • 作者: 原 康
  • 出版社/メーカー: エイ出版社
  • 発売日: 2007/07/05
  • メディア: 文庫

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書き手が楽しむお話 [課題―創作文]

さて、今週は、お楽しみ課題。
短いお話を書きました。
夏休みの物語制作は、場面描写や心情描写に気を配ってもらいましたが、今回は発想や展開を楽しむためのものです。


まずは皆で言葉を出します。
物語の核となるのは「人」「物」「場所」の3つ。
この3つを表す言葉を出していきます。

例えば、「イス」と誰かが言ったなら、「どんなイス?」とたずねてみます。
大きさ、色、におい、音、手触りなど、イスを形容する言葉をつけてもらいます。
今回は、ここで少しいたずら心を加えてみました。 現実にはなさそうなイスを想像してもらったのです。
当たり前のものはやめておいて、何かちょっとイロがつくもの。 イスの機能が果たせなくなるようなもの。
これは?あれなら? どんどんアイデアを出してもらって、面白いものを採用しました。

今回の場合は「くっついてはなれないガムのイス」となりました。
その他、「触ると毛が生えてくるタワシ」「生ごみくさい歯ブラシ」「中に入れると恐ろしい夢を見る呪われたゴミ箱」などが出てきました。
なんだか怪しげなものばかりですが、きれいなものもあります。 
「蝶の羽でできたカーテン」「空までいけるブランコ」だとか・・・。

同様に、場所の言葉も出しました。 
「3人しか入れない教室」「ユーレイが医者の病院」「おばけばかり売っているデパート」などなど。
人を表すのは、性格・容姿・習慣などの言葉。おこりっぽい、細長い女の人、口がくさいなどですね。こればかりはあんまり変にはしませんでした。

3種類の言葉を小さな紙に書いたら、くじ引きのように紙をひきます。そして、出た3種類の言葉をぜったいに入れて、お話をつくるというのが今回の課題です。

自分が引いた紙に書かれた言葉を見て、みんな「ええ~~っ」やら「ぎょおぇええっ」やら、それはもう、うるさいことこの上ない喜びの声を挙げていますが、それぞれに攻略の道筋を見つけたなら、没入して書き始めます。奇妙な「物」が、ストーリーをひっぱってくれるのでしょう、思いついたドタバタ劇にくっくっと笑って書いている人が多くいました。

 

この課題の良いところは、ごく普通に書いたなら絶対に取り入れることのない展開や描写をしやすくなるところです。
なんの制約もなしに書くときは「自分が書けるもの」「自分の好み」に従って書きます。そうなると逸脱が少なくなります。
それが、このように強烈な個性を持った「物」を入れなくてはならないとなると、予定調和がくずれます。自分の守備範囲を超えたものも取り入れねばなりません。自分の手の内にないものを、どうやって話に組み込んでいこうかとあれこれ考えるうちに、いつもなら思いつかない展開や描写がぽんっと出てきます。その意外性を書き手本人も楽しんでもらえればと思いました。

 

書くことは、読み手を楽しませるために行うこと。しかし、作文は苦行ではありません。書き手も楽しんでこその作文です。
書き終わって「あぁ楽しかった、思う存分書いた」と体いっぱいで満足感を得てほしい。そんな基本の願いに返って、今回はこの課題を用意しました。

どの人も今週はすがすがしい顔で帰っていきました。中には、書き上げるまでは帰らない、と粘った人も。
この楽しい世界を「終わり」まで書き上げたい、という熱意に突き動かされているようでした。


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『りすのしっぽ』 [課題―創作文]

先週ご紹介した『動物昔話』。
本人の許可をもらいましたので、彼女が小3のときに書いた「おはなし」を披露します。
余談ですが、この作品をある新聞社の童話コーナーに応募したところ、
見事佳作をとりました。

 

 『リスのしっぽ』

昔のリスのしっぽは、まっすぐ上にのびていました。


ある日、リスはかたつむりのからを見つけました。
そのからは、ピカピカひかってて、リスのしっぽにちょうどよさそうな物だったので目にとまりました。
それでリスは、そのからをさわったり、においをかいだり、中を見たりしました。
リスは、そのからにしっぽを入れてみたくなりました。
もし、しっぽが入ったら、ほかのリスとちがうしっぽになるなぁ、と思いました。

それでリスは、思い切ってしっぽをかたつむりのからの中に入れてみることにしました。
リスは目をつぶって
「えいっ!」
と、からの中にしっぽを入れました。
それから、そ~っと目を開けました。
すると、しっぽがぴったりとはまっていました。
リスは、それを見て、うれしくておどりながら家に帰っていきました。

次の日も、ピカピカひかったからは、ついていました。
リスは、からをひきずりながら森を歩きました。
そこで、リスはからがあると、走ったり、木から木へとびうつったり、できないことに気がつきました。
それで、リスは、からをとりたいと思いました。
でも、リスには、友だちがいません。
だから、からをひっぱって、とってもらうことはできません。

そのまま、三か月ぐらいたちました。
リスは、いつものように森を歩いていたら、しっぽのほうから、ピリピリピリッと音がしました。
しっぽを見ると、からが少しわれていました。
リスがそのまま見ていると、どんどんひびが大きくなってきました。
そして、とうとうからが、パリンッとわれてしまいました。
リスは、びっくりしてころがってしまいました。

リスのしっぽはなんと!うずまきの形になっていました。
それでリスは、しっぽをのばそうとして、手でひっぱったけど、手をはなすと、もとのうずまきの形にもどってしまいました。
リスは、はじめのころは、みんなとしっぽの形がちがうからふあんだったけど、なれてくると、このしっぽもいいかなぁ、と思ってきました。

それから、リスのしっぽはうずまきの形になりました。

  
                                                 ・・・おしまい。

 

りすの動きをしっかりと描写しているところがいいですね。
そう簡単にはここまで書けません。
しかし、ついつい読解がしたくなる箇所がいくつかあります。 
このお話をもとに意見文だって書けそうです。

 

さて、教室の夏期講座についてお知らせです。
初級クラスは全クラス定員に達しました。
小学2~6年生対象の混合クラスの方は、まだ空きがあります。
今後受講をお考えの方は、混合クラスをご検討ください。
低学年が主体となりそうですから、無理なく受講していただけると思います。

また、こちらが設定した日時ではご都合が悪い方も
一度お問合せいただけますと幸いです。
ご希望が多ければ、クラスを増設することも考えています。
お気軽にお問合せください。

皆様のご参加をお待ちしております。

教室のHPはこちらからどうぞ・・・ 『ことばの泉 作文教室』

 


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動物昔話 [課題―創作文]

生徒達のこれまでの作文を読み返していたら、懐かしい作品が出てきた。
当時小3、現在中3の女の子が書いたお語。 
動物の体が今のようになったわけを、昔話仕立てで書く課題だ。


しかし、『きりんの首が長くなったのは、高いところにある葉を食べようとして・・・』
などという、通説や科学的に正しいとされていることで書いたのでは面白くない。
何かハプニングを起こし、体が変化せざるを得ないように仕組んでいく。

彼女が選んだ動物は、リス。 リスのしっぽはなぜ丸くなってしまったかを考えた。
コピーして手元に残しておいたその本を彼女に見せると、
懐かしそうに「そうそう、このとき、リスが好きだったんだよね~」と笑った。


小3の彼女は、こう考えた。
森の中でリスは、大きなかたつむりの殻を見つける。
珍しいのでぺたぺたさわり、ひっくり返してながめていたが、
そのうち、この殻の中に自分の尻尾を入れてみたら・・・? と思いつく。
あとは想像通り。 殻から抜けなくなった尻尾をそのままにしておいたら、
そのうち尻尾は丸まって、元のようには伸びなくなってしまった。

しかし、細かな言葉遣いが面白い。
小3だからこそ思いつけるような、ぎょっとさせられる言葉があったり、
ちょっとした言い足りなさが、逆に別の何かを喚起させたり。


今なら何を書くだろうか? と中学生が再挑戦することになった。
この課題はアイデア勝負。 
何を主役にして、どの特徴を取り上げ、どうオチをつけるか。
カニが何かを切ってばかりいたら手が・・・という正攻法で行ったのでは面白くない。
はさみが「切る」のなら、逆に「結ぶ」だの「つかむ」だのを考えて
努力の結果でそうなったよりは、ちょっとした驕慢や冒険心で事件が起きてしまうようにする。
その方が、意外性があって楽しい。

 

中2男子と話していたら、こんなものが出来上がった。

主役は、タコ。 タコには昔、背骨があった。
ぴんと伸ばした背筋、知恵の詰まった大きな頭、
あまりに立派なので、彼は皆から『海の貴公子』と呼ばれる存在だった。
ところが、そのタコにはライバルがいる。 言わずと知れたイカである。
美しく白く輝く体、手はタコより若干多く、しかも三角のかっこいい帽子までかぶっている。
タコは悔しい。 どうしても、あの三角の帽子よりもすばらしいものを手に入れたい。
そこでありとあらゆるものを試す。 試すが、気に入ったものはない。

見つけたのが、海中に沈んだ壺だ。
タコの頭にフィットしそうに、ぽってりと底が丸い。
タコは喜び勇んでその壺に頭を入れる。 そうして、頭を持ち上げようとすると・・・!

ボキッ!

壺の重さで、タコの首の骨が折れてしまうのである。

それからというもの、首をたれて歩かねばならなくなったタコは、
周囲の目を気にして、誰かに会うとすぐに狭い岩の隙間に体をもぐりこませ、隠れるようになった。

タコの体が柔らかく、そして狭いところに入りたがるようになったのは、こういうわけなのである。

 

あまりのばかばかしさに、皆で声を上げて笑ったが、まぁつまりはこういうことだ。

読めば簡単だが、思いつくのはちと難しい。

ちなみに例のリスの彼女は、アメンボを主役にした。 
なぜ水の上を歩けるようになったのか、というのである。

昔のアメンボは水の中で生活していた。
そのアメンボが、未知である水の外の世界に興味を持ち、
生まれて初めて地上に這い出す。
しかし、頃は夏。 地面は熱せられ高温になっていた。
それを知らずに地に足を下ろしたアメンボ。
瞬く間に6本の足の先全てが焼けただれてしまう。(溶けてしまいそうだが)
さて、それで・・・という感じ。

やけどを負わせる、というアイデアがいい。

水だと「ぬれる」を連想するが、この人はその逆を使った。
ぽんと見方を変えられるのも、作文の力のうち。
彼女は物語を書く度に違う顔を見せてくれるが、こういう小品でも力を遺憾なく発揮してくれる。


意見文・読解作文もいいが、たまにはこういうものもいい。
辻褄を合わせるためには、相当に頭を使う。

さて、次はどう語るかだ。 
アイデアを殺さぬよう、場面と登場人物を魅力的に描かねばならない。

 


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