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書き初め作文は「わたし」禁止! [課題―生活文]

今週から講義が始まりました!
例年ですと俳句・川柳で楽しむことが多いのですが
今年は気分を変えて「生活文」からスタートです!

とはいえ、せっかくの書き初め、やはり一味加えたいですよね。
そこで今週は「一人称禁止!」作文です。
自分のことを「わたし・ぼく」とは書かず、名で書きます。
もちろん、他の登場人物もみんな三人称。
「お母さん」ではなくて名の「よしこ」と表します。
冬休み中のある日のある場所の、ある場面(30分くらい)のことを、
テレビカメラがどこからか撮影しているつもりで
ホームドラマとして書いてもらいました。

他者の視点で書きますから、
「わたしは~と思った」とは書けません。
よし、やるぞ!と思ったのなら、
その自分の姿(ほっぺ、こぶし、背中)でやる気を見せます。
いとこが食いしん坊なら、
「この子は食いしん坊で・・・」などと解説しません。
食いしん坊だと読み手が分かるように、食いしん坊らしい仕草や行動を書くようにします。

いつも働きかけていることではありますが、もう一度伝え直し、
意識して作文に入れてもらいました。

 出だしにも一工夫。
「わたしは~」はもちろんダメ、
ついでに音やセリフで入るのもダメ、
(「ガチャーン」とか、「おめでとうございま~す」で入るの、多いですから)
それ以外のもので始めてごらん、と求めました。
色から、指先から、空から、ものの動きから、
いつもとは違う始まりを試してみると、その後の言葉も変わります。

「いつもとはちょっと違うこと」、今年も皆に取り組んでもらおうと思っています。

三人称で書くホームドラマ、週末のクラスでも行う予定です。
今度の日曜日は名古屋の単科です!
名古屋にお住いの皆さん、教室でお待ちしていますよ!
13時~14時半/作文講座
15時~16時半/読解意見文講座
どちらも席は空いています。
2月2日、3月2日の講座も受付中。
ことばは誰かに伝えて初めて力を知るもの。
お申し込み、お待ちしております!

 


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場面で始まり、場面で終わる [課題―生活文]

11月は描写力をつける課題に多く取り組みました。
左のカテゴリー『課題―描写』で紹介している、
「実況中継」と「5分の散歩」を連続して行った後に、
「応用編だよ~!」と言って、学校のある時間のことだけを描いてもらいました。

授業よりは、給食や掃除の時間の方が
「いつものこと」と「予期しないこと」が交ざっていて書きやすいようです。
今回は、いくつかのクラスで「給食時間」に取り組みました。


「さぁて、今月は『場面を書く力』を磨くレッスンをしてきたので、
最後に応用課題に挑戦するよ~。」
「げ~。おうよう~。」「まじか!」
(・・・この反応、ほとんど合言葉化してますね)
「さて、場面を描くために重要な要素ってなんだったっけ? 漢字一文字で3つ! だったね~。」
「ええと・・・、場!」「人!」「・・・う~ん、時?」
「そうそう。人と時と場。これを見えるように描く。
人の顔の動き。肩、背中、指先の動き。物の色、形。空間の広さや狭さ。
声。音。におい。昼間だったら、光。そして影。そこを吹き抜ける風。
そういったものを、見せていくんだったよね。

大事なのは、とどまって書くこと。すぐに次に移らない。
汁物が登場したら、その具や温かさや味を、物の名と舌触りとで見せていく。
隣の子が出てきたら、その子の口の開け方や、物の扱い方を書く。

『おいしい』『楽しい』『まずい』は、わかるね、この教室では使わない。
『おいしい』と書かずに、『おいしそう』な様子を見せる。
『おいしそう』は、自分で宣言するのではなくて、読み手に感じてもらうことを目指すんだ。
いつも通り、ね。」

とはいっても、「え~、今日~? 特に何もなかったよ~。」と言う子や
「給食以外じゃだめ~?」なんて、気弱なことを言う子がいるので、
雑談のように、それぞれのクラスの給食風景を尋ねていきます。

「学校によってずいぶん給食のルールが違うらしいけど、
係りが配っている間、みんなはどうしているの?
聞いた話の中で、一番びっくりしたのはさ、
チャイムが鳴ったら係り以外はみんな廊下に出されるっていうところがあったよ。
配膳中は係りだけが教室にいるの。ほかの人は外で待ってる。」
「えぇ~~~~っ? なんで?」
「うちは、みんな本読む。ナフキン出したら、みんな本読むことになってる」
「あのさ、ぼくんとこはさ、箸忘れると後で倍返ししないといけないの。
1回かりたら、次の日2本もってこないといけない。」
「え~っ、そんなんないし。」

給食ルールは、本当に面白い。
食べている間は絶対しゃべってはいけないところや
残ったもののおかわりじゃんけんを最初にやるところ、
食べきった人だけ、しかも12:50にならないとできないところ、さまざま。

配膳に関することも違います。
係りになったとき「やりたい」「やりたくない」仕事もそれぞれですから
そんな話を聞いていきます。
そうやって、「いつも」の給食を話していると、
今日はどんなふうに過ごしたかを明確に思い出せるようになってきます。

「おもしろいねぇ、じゃあさ、そういうルールについても伝えるところを作ろうか。
今日は作文の書き方にも一つルールを作ってみることにする!

出だしは描写。場を見せる文で書き始める。
ここは前回の時と同じね。声、動き、光、なんでもいいよ。
見せるように描くところから始める。
そして、その場を見せきったら、
少し『解説』するように教室のルールについて紹介する部分を作ってみようか。
ルールを伝えたら、また場面。
今日の給食で一番の山場の少し手前から始める。
山場はスローモーションだよ! 丁寧に、ゆっくり、じっくり見せる。
読み手をわくわくさせなくちゃね。
そして最後のシメ! いつも言うよね、何で終えるか、だ。
牛乳のパックで終える? ナフキンのシミ? 窓から見える空? 声?
読み手の心に何を残して終えようか、と考えてみて。
だから、最後も描写ってことになるね。

じゃあ今日の作文は、最初と最後は描写で、っていうことにしよう。」


そんなことを働きかけてから、作文に取り組んでもらいます。
この
頃には、どの人にも「書きたいこと」が浮かんでいますので
「さぁ書く、もう書ける!」というような顔つきです。

書き始めると、うっかり(一生懸命になりすぎて)場面描写を忘れてしまう人もいるので
ときどき声をかけていきます。
ですが、「場面で始めて場面で終える」というルールが守れていなければバツ、
ということではありません。
読み手に伝わりやすい構成例として提案はしますが
そのルールに従って書くことより、その人がどれだけ読み手を意識し、言葉を選び、
文章で自分を(自分たちを)伝えようとしたか、を大切にします。


今年度も半ばを過ぎ、どの人も力を伸ばしてきました。
ことばの幅が広がったり、書く量が増えたり、見せ方がうまくなったり。
自分でも手応えを感じている人が多いようです、
「ど~うだ!」という顔で作文を持ってきてくれます。
(私を嬉しくさせる顔です!)

2学期もあと1カ月。
今のところ、今年も最後の課題は「詩」のつもりです。
これも描写の応用ですね。
磨いた力で「見せて」もらいたいと思っています。


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くじ引き作文 [課題―生活文]

教室ではよく「くじ引き作文」をします。
言葉を書いた紙を箱に入れ、それぞれがひきます。
ひいた紙に書いてあった言葉が、その日の作文のテーマになります。

先週もそのくじ引き作文を行いました。
2学期最初の授業だったので、夏休みのことを書いてもらうことにしたのですが
なんのしばりもないと、「どこかに出かけた日のこと」を書こうとし、
さらに、「その日したこと」を並べてしまい、
あれあれっ、これは教室でいうところの「スケジュール作文」
もしくは「新幹線作文」ではないか! ということになります。

「スケジュール作文」はその名の通り、スケジュールを書きならべるもの。
「新幹線作文」は、はじめと真ん中と終わりしかない作文。
(この書き方だと、1日をたった3行で書けます。)

そこで、先週は「**の夏」というテーマでくじ引き作文を行いました。
**は、動きのある言葉。動詞です。
たとえば、「駆け回る」「押しつぶす」「揺れる」「掘り起こす」など。
単に「食べる」「書く」ではなく、もう少し表情をつけて、
「食べつくす」「書きなぐる」などの言葉にしてもらいました。

これらの言葉をそれぞれに書いてもらい、箱に入れます。
そして、引く。

「うわぁ、自分のが出たらどうしよう」
「ウチのでたら、やばいよ」
「ヘンなの入れちゃった」

それはそれは嬉しそうに騒ぎます。
何度やっても、毎回です。みんな、好きなんですねぇ。


今回はさらに、授業の最後に読み上げてもらうよ、と宣言して始めました。
ぎゃあぎゃあ言いますが、お構いなしに進めます。
言葉は人に伝えてはじめて、言葉になるのです。
自分だけで終わる言葉を書いていてはいけません。

それになにより、「皆の前で読む」ことを意識して書くと、文章の背筋が伸びます。
聞き手をうならせてやろう、という作意が働くのです。


熱田教室の作文講座でやったときは、
「まわる夏」をテーマに書いた子が、
遊園地のコーヒーカップなどに乗って「回る感覚」を生き生きと描いたあと、
ついでにおなかもかきまわされたらしく、トイレに直行!するシーンで締めたので
皆が大爆笑!!
書き手は「してやったり!」の笑顔でした。

もう一人、「ゆれる夏」がテーマになった子は、
船に乗ってゆれている様子を描いているうちに文章のリズムも揺れ始めて、
書き上げた作文が、まるで詩か歌のようになっていました。
これもなかなか面白く、好評でした。

岐阜本部教室では、
「さけんだ夏」をテーマにした子が、悪夢に心で叫んだことを書いているうちに、
悪い夢とはなんぞや?を分析し始め、皆をうならせました。

「はねかえる夏」がテーマになった子、
「はねかえる」という語のイメージをうまく料理していました。

風鈴をおねだりしたら、「使う期間は夏だけなんだから」と言われてしまい、
自分のおねだりがはねかえされた、としました。
そして、半月後、売り場で風鈴が別の商品に変えられているのを見て
「風鈴の音はおわり、せみや蚊のうるさ~い音にはねかえったんだなあ」と書きました。

この人の締めの一文がおもしろい。
「家に帰って、虫のうるさい声に『おかえり!』と元気な声で、
夏という一年間の一部分だけにいる虫に言った。」

前半のお母さんの言葉がきれいな伏線となっています。
初めからそう決めて書いたのではないと思います。
私が「どんなシーンで終えるか、工夫してよ!!」と言ったのを受けて、
おぉ、そうだ、とひらめいたのでしょう。

文章にこういう「仕組み」を作ることができるというのは
全体を見通す力をつけてきたということ。
大人のような仕組み方に、皆が「ヤラレタ」という顔をしました。

ここに紹介できなかった人の作文にも、み~んな、
なにやらこれまでにない味わいを感じました。
夏休みに長い文章に取り組んだせいでしょうか?
2学期はどんな作品が生まれるか、ますます楽しみになってきました。


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「となりの席の子」 [課題―生活文]

教室では意見を述べる文だけでなく、毎日の生活のこともテーマにします。
文章の主軸になるのは、いつでも「人」。
今週は多くのクラスで「となりの席の子」を題材に作文を書きました。

好きな人を選んで書くと、「好きな理由」を述べて簡単に終わることが多いように思います。
「人」の姿を見えるように描くというより、その子のよさを書こうとするせいかもしれません。

そこであえて「好き・嫌い」の別なくそばにいる人・・・「となりの席の子」を題材にしてみました。



「文章の主役は、いつでも『人』。ということで、今回は『人』がテーマです。誰をテーマしようか、かなり迷ったんだけど・・・。」
(ちらりと皆を見る。誰を言われるかと待ち受ける顔。)
「ながーい時間、一緒にいる人がいいだろうと思って・・・『となりの席の子』をテーマにすることにしました!」
「え~~~~~っ」

多くが不満げに声をあげます(振りをしているにすぎませんが)。
数人「やった!」と小さくガッツポーズをしている人も。となりの子に多くの特徴があるのでしょう。

「え~っ、しらんもん! 女子やし!」
「いやや、かきにくい!」

「そうかなぁ、学校にいる間、いっつも一緒におるのに? となりを見てなくたって、そばにいれば聞こえてくる音や伝わってくる雰囲気があるはずだよ。例えば、授業のとき、いっつもぐた~っと机にもたれているとか、ぐらぐらイスをゆらしているとか・・・」
「ああ、ゆりいす? やっとるやっとる。」
「ウチのとなりの子、いっつも大声出しとる。しゃべってばっか。」
「それ、オレ!」

「しらん」はポーズで、ちゃんとみんなとなりを意識しています。
自分のとなりがいかに「うるさい・まじめ・わらえる」のか、いっせいに話そうとし始めます。
ある程度話してもらったら・・・、

「私はあなた達の学校に行ったことも、クラスを見に行ったこともない。知らない人を紹介するのに何を書いたらいいだろう? 例えば・・・顔や体つき? 特徴を見るんだよね。鼻の脇に大きなほくろがあるとか、びよ~んと背が高いとか・・・。」
「あっ、私のとなりの子、本当にほくろあるよ。」

「他には・・・。」
「においとか?」
「はは! 匂いね! いいねぇ、私が中学校のときのとなりの子、夜食ににんにくラーメン食べるらしくてね、午前中はけっこう鼻にくーんとくるにおいがしていたんだよね・・・。」

などと、「私」が持つ体験を入れながら、取り入れるとよさそうなものを皆で挙げていきます。

・顔つき/体つき
・持ち物
・声の特徴
・口癖/行動の癖

・授業中・・・聞き方は? 姿勢は?
・休み時間・・・授業中とどう違う? 誰といる? どこにいる?
・給食・・・食べ方に癖はある?
・掃除時間・・・掃除の仕方は? さぼってる? 何してる?

・その子に友達は多い? 何をしている?
・ある日の彼(彼女)のこと・・・・

私自身が持つ体験を加えながら、あれこれ話していくと、ほとんどの子が「書きたいこと」を見つけたような顔になっていきます。
切り口が十分に生まれたようだな、と感じられたら作文に移ります。

「好きとか嫌いとかだけで終わらせないでね。そうではなくて、その子をえがくんだ。それに、その子はちゃんと10年近く生きてきている。なのに『面白い子です』の一言で終えられたら、『私はたった1行で終えられちゃうような人間じゃない!』と言うと思うよ。だからね、その子のいろんな面をみて、となりにいる君たちだからこそわかるようなこと、書いてみてね。」


後はそれぞれに任せます。
ときどき笑いながら書く子、うーんと宙をにらんで言葉を探す子。
こういう課題では、途中で声をかけることはほとんどありません。
最後まで自分で流れを作って仕上げてもらいます。
うまく書くことよりも、自分で伝えたいことを探し言葉にする。
その体験の積み重ねが、力になると思うからです。


導入で大切なのは、「喚起する」こと。
となりの子をリアルに思い起こさせるために、「書き方」ではなく「姿」を掘り起こしていく。
その中で、私自身も自分を語ることが大事だと思っています。


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